『電子書籍の時代は本当に来るのか』を読了。電子書籍のこれまでと現在を詳しく解説し、今後の展望について考察しています。Amazon、Apple、Googleといったこの分野の主なプレーヤーの動向がよくわかりました。電子書籍の時代が来ると言われた時が日本ではこれまでに何度かあったもののそのたびに流れは定着せず立ち消えになってきたという経緯があったようですが、AmazonやGoogleといった存在が電子化の流れを推し進めこの分野の主導権を握ろうと目論んでいる現在、否応なしに対応せざるを得ない状況になっているようです。しかし紙から電子への本格的な移行は再販制度の是非など既存の構造への影響が大きく簡単な事ではない様子。当面はiPadやKindleのような端末が徐々に普及し電子書籍の品ぞろえも少しずつ増えて行くという形でじわじわと電子化の流れが浸透して行くのを待たなければいけないのかも。新聞の電子化に伴うweb上の記事の有料化傾向や将来の電子化時代における図書館の役割といった話題も興味深かったです。