銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎

環境決定論的な議論(著者はそうではないと言うけれど)。ここで問題になるのは、歴史の因果をどの程度まで環境にのみ帰属して語ってよいかということだと思うのだけど、その線の議論は(なされてはいるものの)十分ではない感じでした。ともあれ、歴史の大きな流れに一貫した観点による説明を与えてくれたという点でとても興味深い本でした。