#015 時計のある風景

『時計めぐりヨーロッパの旅』という写真集を読んだ。教会、街路、宮殿や市庁舎など、ヨーロッパの様々な国の街中の時計を集めたものだ。大小様々な時計が載っていて面白い。ヨーロッパの特に財力のある都市にはたいてい大きな教会があるが、そこに付いている時計はやはり壮麗で見事だ。ドイツなどには仕掛け時計が多くあるそうだが、人形のたちの衣服や職業にそれぞれの街の歴史や文化が反映されているようで興味深い。時計と言えばビッグ・ベンのような大きな建築物が注目されがちだが、小さな教会の尖塔にさりげなく取り付けられた時計や、街角のアーチや店先に取り付けられた小さな時計などもまた情緒があっていい。ヨーロッパの国々にはそれぞれに歴史ある建築や町並みがあるが、時計もまたそれにマッチするような芸術的なデザインのものが多く、それが街の魅力を引き立てている。