『第9地区』

映画『第9地区』を見た。宇宙船が故障し、アフリカ・ヨハネスブルクの隔離地区に「難民」と化した大量のエイリアンたちが住み着いているという一風変わった設定の作品で、エイリアンというものが日常の一部となった世界という状況がユニークで面白い。難民となったエイリアンたちに知性はほとんどなく、マナーのなってないただの野蛮人としてのさばって周りの住民(地球人)から疎まれている(まるで日本の田舎で山から下りてきた猿が住人に迷惑かけてるようなあんな感じ)。地球を侵略しようという意志もなく、かといって従順になるわけでもなく、隔離地区にスラムを形成し傍若無人な態度で生活をしているという、そんなエイリアン像が面白い。後半は戦闘シーンが多くなるのだけど、エイリアンの武器や主人公の乗り込むマシンがかっこよく、映像には迫力があった(CGがとても自然!)。グロテスクなシーンが多くそれが唯一難点といえばそうだったかもしれない。内容としても映像としても見るべき所の多い、印象的な映画だった。